幸せな結婚生活を叶えるために、婚活中から知っておきたいこと
【第6回 】「責任」とは、相手の人生を背負うことではない
前回は、フロムがいう「配慮(Care)」についてお話ししました。
配慮とは、自分を犠牲にして尽くすことではなく、
相手の幸せや成長を願い、そのために自ら行動することでした。
今回は、その次にフロムが挙げる「責任(Responsibility)」
について考えてみましょう。
「責任」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか?
「責任を取る。」
「義務を果たす。」
「相手の人生を背負う。」
そんな少し重たいイメージを持つ方もいるかもしれません。
でも、フロムがいう責任は、そうではありません。
責任とは、
相手が今、何を必要としているのかに気づき、
自分の意思で応えようとする姿勢のことです。
「やらなければならないから」ではありません。
「この人を大切に思っているから」
その気持ちから自然に生まれる行動なのです。

「言われたらやる」と「気づいて動く」は違う
例えば、パートナーが疲れている様子だったとします。
「何か手伝って。」と言われてから動くことも、一つの行動です。
でも、
「今日は疲れていそうだから、夕食は私が作ろう。」
「少し休めるように、子どもを連れて出かけよう。」
そんなふうに、相手の様子に気づき、
自分から行動すること。
フロムは、このような姿勢が責任だと考えました。
責任とは、「相手のために全部やること」ではありません。
相手を気にかけ、必要としていることに応えようとする姿勢なのです。

責任は「相手をコントロールすること」でもありません
ここで、もう一つ大切なことがあります。
責任を、「相手の人生を何とかしてあげること」と
考えてしまう人もいます。
「私が変えてあげなければ。」
「私が支えなければ、この人はダメになる。」
そんな気持ちになることもあるかもしれません。
でも、それは責任ではなく、
相手の人生まで背負おうとしている状態です。
夫婦は、お互いを支え合う関係ではありますが、
相手の人生そのものを代わりに生きることはできません。
相手には相手の課題があり、自分には自分の課題があります。
本当の責任とは、その境界線を大切にしながら、
必要なときに手を差し伸べることなんです。
婚活でも見えてくる「責任」の姿勢
婚活では、「優しい人かどうか」を見る方は多いと思います。
でも、それと同じくらい見てほしいのが、
「責任を持って行動できる人か」ということです。
例えば、
「約束をきちんと守る。」
「連絡を放置しない。」
「相手が困っているときに、知らないふりをしない。」
「自分の言葉や行動に責任を持つ。」
こうした日々の積み重ねは、
結婚後の信頼関係にもつながっていきます。
責任とは、大きな出来事だけではありません。
小さな約束を大切にできる人は、
パートナーとの関係も大切にできる人なんです。

幸せな結婚生活は、お互いが応え合うことで育っていく
結婚生活では、どちらか一方だけが頑張り続ける関係は長続きしません。
お互いが相手を気にかけ、
「今、何を必要としているのかな。」と考えながら行動する。
その積み重ねが、安心感や信頼を育てていきます。
責任とは、「背負うこと」ではなく、「応えようとすること」。
私は、フロムが伝えたかったのは、
そのような温かい責任なのだと思います。
次回予告
フロムは、「配慮」「責任」に続いて、
「尊重(Respect)」を挙げています。
尊重とは、
相手の言うことを何でも受け入れることではありません。
また、自分の意見を我慢することでもありません。
「相手を一人の人間として大切にする」とは、どういうことなのか。
次回のChapter7では、
「尊重」について一緒に考えていきましょう。


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